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「ん？」
自分の部屋でベッドの上で四つん這いになりながら携帯を取ろうとして机の上に手を伸ばした…
あともう少しと言う所で椎凪がノックしてオレの部屋に
入って来た。
開けながらオレに話し掛ける。
「耀くん…あのさ…んなっ！！！！ 」
椎凪の顔が変わっていく…驚きながら照れてるみたいな…嬉しそうな…何だ？
って…一瞬で理解した！！
そうだ…オレ…風呂上りでバスタオル巻いただけの格好だったっ！！
しかも椎凪に背中向けてるって事は…お尻が…見えてるっっ？？？
「 あっ！！ 」
そんなこんなで伸ばした手が空振りして机を掴み損なった…！！
「わわっっ！！」
ド テ ッ ！！
そのままベッドと机の間に落っこちた。
「……っつ…」
「大丈夫？耀くん！」
椎凪が心配して覗き込む…
「 わおっ！！ 」
直ぐに喜びの声に変わった。
「うわっ！！」
オレは急いで落ちかけたバスタオルを掴んで引き上げた。
思いっきり肌蹴て裸の身体が椎凪に見られた…もー…大失敗！！！
「 耀く〜〜ん 」
椎凪がいきなり抱きついて来た！！エロモード（祐輔が言ってた。）突入してるっっ！！！
「わあああああーーーっ！！ちょっ…！！椎凪！！やめっ！！！」
そのままベッドに引きずり上げられる！
しっかりとオレの両方の腕は椎凪に押さえつけられた。
「ちょっ…まっ…やめてって…」
オレは焦りまくって暴れた
けど椎凪はビクともしない…
「だめ。待たない」
もー…ニコニコ笑っちゃって…笑いながらオレの首に顔をうずめてきた…！！
「ばかばかっ！！椎凪のバカッ！！
変な事しないって言ったっ！！オレの嫌がる事しないって！！」
とにかくオレは暴れて叫んで…でも椎凪は全く気にして無い様子…！！
「これは変な事じゃないよ。
好きあってる者同士がする事だもん…それに耀くん嫌がってないし…」
「イヤがってるよっっ！！何言ってるの？椎凪！！イヤったらイヤ！！」
一体どんな耳と目を
してるんだっ！！
こんなに抵抗してるオレがわからないの？どこまで自分に良い様に解釈してるんだ…椎凪はっ！！
「それに好き合ってなんかないっ！！」
大声で叫んだ。
「またまたテレちゃってさ耀くん可愛い！」
「テレてないよっ！！どんな目してるの？一回目医者行った方がいいよっ！椎凪！！」
「大丈夫！痛いの初めだけだから。」
って聞いてないし！！
「バカッ！！椎凪の大バカっ！！いやだぁぁぁぁぁぁ！！！」
「愛してるよ！耀くん。」
オレは愛してなんかいないっ！！椎凪の手がバスタオルにかかる…やだっ！
ド コ ッ ！！
その時思いっきり椎凪の左頬に拳が入った！
ド サ ッ ！！
「 い て っ ！！ 」
椎凪がベッドからもの凄いスピードで転げ落ちた…吹っ飛んだって言うのか？
「 ！？ 」
「何してやがる…このエロ椎凪！！」
「えっ？祐輔？どうして？」
いつの間にか祐輔が立っていた…拳を握り締めて…プルプルと怒りで震えてる…凄い怒ってる…
「寄るってメールしたろ。」
言いながらオレに掛け布団を掛けてくれた…え？メール？
「あ…ごめん…まだ見てないや…」
そう…見ようとしてたらこんな事になったんだ…
「…いってぇー
…どうやって入ったの？」
椎凪が殴られた頬を押さえつつベッドに這い上がって聞いた。
あ…椎凪って結構タフ…祐輔に殴られて平気なんだ…
なんて変な所で感心してしまった。
「カギ持ってんだよ…ここの！！」
「 は？ 」
カギを持ってる？
「このヤロー…テメェ殺す！」
ゴッ！！ バキッ！！ ドカッ！！
「うわっ！！バカッ！！何マジに…」
次から次へと繰り出される祐輔の攻撃を何発か喰らいながら必死でよけた。
「当たりめーだろっ！！力尽くなんて誰が許すかっっ！！」
ずげーホントにマジになってる…
「わーーーもうやめっ！！本気出すなってっ！！！」
「死ね！椎凪！！」
オレは祐輔の左腕を掴んだ！右腕はオレの喉を確実に絞めにかかってる…右腕も掴んだ…
「オレと耀くんは両思いなんだよっ！だから愛し合うの
当然だろ！！」
オレも負けてなかった！！てか負けるもんかっ！！！
「フザケんなっ！！バカ椎凪っ！！誰と誰が両想いだって？テメェの頭腐ってんのか？
テメェの
目は節穴か？一遍死んで来いっ！！ホントマジ殺してやるっ！！」
それから青筋立て捲くりの祐輔とオレと耀くんの３人でコーヒーを飲んだ…
何とも言えない
重い空気が漂ってる…
オレのせいなのか…よ…？そりゃあ最後まで抱く気なんか無かったけどさ…
あのままの勢いで耀くんその気にさせればいいトコまで
行ったと思うんだよな…ちぇ…
大体祐輔の奴一体何の用でここに来たんだよ…
…今ではそれも謎のまま…その日耀くんは…
オレと口を利いてくれなかった………