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耀くんが久々に熱を出した。
熱で潤んだ瞳と無防備な耀くんを見て…『S』の血が騒いだ…

「あ…やめ…椎凪…」
「だって汗かいた方が熱下がるってば…」
そう言いながら椎凪が抵抗するオレの身体を押しのけてパジャマのボタンを外していく…
「うそ…だ…それにオレ…キツイ…」
オレは抵抗しようにも熱のせいで 力が入らない…ヒドイ…椎凪…
オレは熱で潤んだ瞳で椎凪を睨んだけど…逆効果だったみたいだ…失敗した…
「大丈夫。優しくするし…耀くんが一回イッたらすぐ 止めるから」
どうしても止めるって言わない椎凪…もー…
「それも…うそだ…いつもそう言って…オレが…動けなくなるまで…止めないじゃん…
…あっ…やぁ…椎凪…」
アッサリと脱がされて椎凪の手と指が熱くなってるオレの身体を触り始める…
オレは熱のせいもあるのか頭がボーっとしてて直ぐにそんな椎凪 に反応しちゃう…もうやだ…
「今日はちゃんと止めるって。耀くん病気だし。」
「だったら…最初から…こんな…事…しないでよ…あっ…ん…」
椎凪が強引にオレを押し上げた…何だかいつもより敏感に椎凪を感じる…どうして…?
オレは仕方なく諦めた…もう椎凪がオレを解放するとは思えなかったから…
熱で身体が熱い…頭がモウロウとしてわけがわかんない…
「はぁ…はぁ…お願い…椎凪…やめ…ん…」
キスで口を塞がれた…椎凪の舌が…冷たく感じる…
「耀くん…熱い…」
「今更…なに…言って…」
だから熱あるって言ってる…だろ…
もう頭で考えるのも億劫になってきた…
「たくさん汗…かかせてあげる…」
椎凪が嬉しそうにそう言ってさっきより更に激しくなった…優しく抱くなんて…うそばっかりだ…
「はぁ…はぁ…」
オレの呼吸もどんどん早くなる…本当に…キツイ… いつもと違う…
「耀くん…凄い汗だよ…後で拭いてあげる…」
オレは何も言い返さない代わりに椎凪を見つめた…
「そんな目で…見ないでよ…もっと攻めたく なる…」
椎凪が『堪らない…』と言いたげな顔でオレを見下ろしてる…

ホント…椎凪のバカ!!

オレは心の中でそう叫んでいた…
結局…オレが一回 イッたらなんてやっぱりうそだった…
いつもと変わらない…色んな格好させられて…攻められて…
何度『やめて』って言っても絶対止めてなんてくれないんだ…
いつもの倍以上に掻いてる汗のせいか椎凪と触れ合ってる肌もしっとりとくっ付き合う…
余計そそられて…その気になってるの…?椎凪…
乱暴に押し上げられて… キスされて…押さえ付けられて…やりたい放題じゃなか…

やっと離してもらってぐったりしたオレの身体を椎凪がお湯を絞ったタオルで拭いてくれた…
…楽しそうに…

…2時間後…
ちょっと身体が楽になったから 不思議に思いながら熱を測ってみた。
ピピッっと鳴ったデジタルの体温計を見て驚きの声が出た。
「あれ…熱下がってる…うそ…」
オレは自分の目を疑った… こんな事ウソだ…
「ね!オレの言った通りでしょ?」
「………」
椎凪がオレの後ろから体温計を覗き込んで得意げにオレに向かってニッコリと笑う。
「え…うそだ…」
確かにいつも以上に汗掻いたけど…ホント??
オレは信じられなくてしばらくジッと体温計を見つめていた…

そしてこれからも熱が出る度に 椎凪に抱かれまくるんだろうか…
なんて想像して…熱のせいじゃ無い眩暈がオレを襲った…