93





どうやら椎凪はオレの胸が気に入ったらしい…

前はオレに気を使ってあんまり触った事無かったのに…
だからきっと嬉しいんだと思うけど…
自分が女の子 なんだと思い始めたからか…
椎凪がいつも触ってるせいか…日に日に大きくなっている様な気がする…
前はこんなに無かったと思うんだよな…
以前は声を掛けられても男だと言って逃げれたけど
やっぱりもう男とは言えなくて…猛ダッシュで逃げてる…
サラシ巻いてる時は思わなかったけど…女の人って… 結構男の人に胸見られてる気がする…
重いし…(ホントに耀は胸が大きくなってます。)
走るとちょっと気になる…それにあの時…胸攻められると物凄く 感じちゃうし…
何だか女の子って…大変なんだな…


耀くんと愛し合った後…耀くんは必ずパジャマを着る…
どんなに激しく愛し合ってしばらく動けなく ても…絶対着て寝るんだ…何でなんだろ…?
今も…必死になってパジャマを着てる…
ああ…そうか…オレに身体見られるの恥ずかしいって言ってたからか…?
オレはそんな事を考えながら耀くんがパジャマを着るのをジッと見ていた…
でも…手を伸ばして耀くんのパジャマの上着を肩から引っ張って脱がせる…
「あ…椎凪…」
耀くんが胸の所で脱げない様に両手でパジャマを押さえてる。
「着ないで耀くん…」
「 え…? 」
「たまには裸で寝て…」
オレは寝ころがったまま 耀くんの胸を両手の中にすっぽりと包み込んでお願いした…
背中にキスもつけて…

耀くんはオレのお願いを聞き入れてくれて裸のまま
スヤスヤとオレの腕の中で 寝息をたててる…
耀くんの身体…あったかい…抱きしめる腕に力がこもる…
でも…ヤバイな…オレはそう思いつつそっと耀くんの胸を揉んだ…

「…あ… ん…」
寝ながら感じてる…可愛いな…
オレは余計にその気になって耀くんの胸を攻め続けた…
ホント…ヤバイ…耀くんの胸が気持ちいい…
触り心地…揉み 心地…最高なんだよな…どうしよう…ずっと触ってたい…
オレはどんどんエスカレートして耀くんの後ろから無理矢理キスをした…
耳たぶを甘噛みすると耀くんの 身体がビクンと跳ねる…
「あ…椎凪…ダメ…」
「わかってるよ…寝てていいよ…耀くん…」
オレは一人耀くんの胸でしばらく遊んでた…
結局最後は寝てる 耀くんを抱きまっくたんだけどね…耀くんはフラフラだった…

最近耀くんの胸が前よりも大きいと思う…オレが…触りすぎだから?大きくなちゃうのか…?
耀くんを後ろから抱え込んで胸を触り続けながら考えていた…
去年は男の子の服でサラシも巻いてたから…胸も目立たず…
でもこれからは女の子の服を着て胸も 膨らんで…

もろ!女の子じゃんっ!!

今までだって街で声掛けられてるのに…髪だって伸ばし始めてるし…
女の子の姿じゃどうなんの?
オレは 耀くんが女の子の服を着てる姿を想像してすっごく不安になった!


…長い…長い夜が今夜もオレと耀くんに訪れる…

「…ハァ…ハァ…んっ…」
呼吸の音さえも響いて…聞える…
オレは椎凪に浴室の壁に押し付けられながら 抱かれてる…
オレはしっかりと椎凪に抱きついて…椎凪を身体の奥で感じながら…
もう自分が限界なのがわかる…
椎凪はそんなオレの片足を持ち上げてオレを 上へ上へと押し上げて攻める…
声が…反響して…それが余計椎凪をその気にさせてるんだ…
お互い…汗なのか…湯気なのか判らないほど…全身が濡れてる…

「椎…凪…もう…おね…がい…やめ…ああっ…」
言い終わる前に余計激しくされた…
「オレがやめてって言われて…やめた事ある?耀くん…無駄だっていい加減 わかってよ…」
余裕の笑顔つきで言われた…ちょっと悔しい。
「…ハッ…ンア…アッ…」
激しく押し上げられて…身体を思いっきり反らした…

椎凪がオレを求めるのは…半端じゃない…と思う…
オレは椎凪しか知らないから良く判らないけど…
一度真面目に祐輔に『皆こんなに激しくするの?』って聞いた事がある。
思いっきりタバコの煙でむせてた…オレ変な事聞いちゃったのかな?
椎凪にもオレは他の人 としてもこんなに感じるのかな?って聞いてみたら
『他の奴としたいのっ!!』って怒られて…物凄く激しく攻められた…
キスマークもいっぱい付けられたし…素朴な 疑問だったんだけどな…


どのくらい時間が経ったんだろう…椎凪はやっとオレを開放した…
2人で…椎凪がオレを後ろから抱き抱える様にして湯船に入って る…

「オレさ…早くこのお風呂でしてみたかったんだ。ここ広いからさ。」
椎凪がニコニコ笑いながら言う。
「椎凪は何処だっていいんだろう…本当椎凪 ってタフだよね…」
オレは椎凪にもたれ掛かって目を瞑っていた…
お湯の中でユラユラとした感じが気持ち良くて…寝ちゃいそうだった…
「だってさ。耀くん抱いて ると思うと嬉しくって嬉しくってワクワクしちゃうんだよね。」
更に上機嫌で話す。
「あーもうオレだめっ!!のぼせちゃう…」
耀くんが湯船から立ち上がった…
「あ!椎凪見ちゃダメ!」
そう言ってオレの目を手で隠した。

慌てて浴室を出て行く耀くん…オレはその後ろ姿を見送りながら思う…
耀くん女の子になってから 胸も大きくなってるし…身体全体が柔らかくなってる…
身体つきも女の子らしくなって…心境の変化って凄いんだな…

椎凪が夕飯の支度をしてる。
鼻歌まで 歌ちゃってさ…さっきのお風呂はご飯の前の軽い運動なんだって…
いっつも攻められてばっかりで…悔しいって言うか…恥ずかしいん…だよな…
だって…椎凪ったら… オレにあんな格好とかこんな格好とか…させるし…
やめてって言ってるのにやめてくれないし…だから椎凪の身体の弱点とか無いのかな?
オレはそっと足音を 立てずに椎凪に近づいた…

耀は椎凪が耀のキスに弱い事を知らない…

椎凪に近づくと無防備な背中をまじまじと見た。
この辺なんかどう?
人差し指で首の辺りから腰の辺りまで一気になぞってみた。
「うわあっ!!なにっ?びっくりしたぁっっ!!」
「ちぇ…椎凪背中平気なんだ…首筋は?ねえ?」
耀くんが気に入らないって顔でオレに話しかける。
「え?なに?」
訳がわからない…?

「え?オレの身体の弱点探してたの?」
ジャガイモの皮を 剥きながら椎凪が聞いた。
「んー無いんじゃない?オレ結構平気。」

耀くんのキス以外ならね…
耀くんのキスだとオレ身体のどこも耐えられないからさ…
でも耀くんには内緒。

「そっか…」
オレは玉ねぎの皮を剥きながら呟いた…お手伝いしてるんだ。
「耀くんは身体中感じる所だらけだもんねー。くすっ 」
そう言って耀くんを抱き寄せてキスをした。
「それは椎凪が意地悪するからだよ…」
そんな文句を言いながらオレはガッカリ…ちぇなんだ…


「耀くん…」
椎凪がベッドに横になったオレの上に覆いかぶさった…
オレは眠い目を擦りながら椎凪のキスを受け入れる…

「椎凪…お風呂でも…したじゃん…」
「お風呂はお風呂!」
「もう…」
「だってさ…耀くんが欲しいんだ…」
耀くんの舌をオレの舌で絡めて吸った…
「…ん…あ…ん」
キスで耀くんをその気 にさせるつもりで…深い深いキスで誘った…
耀くんがオレの首に腕をまわす…やったね…OKって事だよね。

耳…首筋…徐々に舌で下りていく…
「…あっ… ハァ…」
オレは…何度だって…耀くんを抱く…抱きたいんだ…
耀くんがオレに感じて乱れてるのを見たい…
そんな耀くんが感じながらオレに聞いた…

「でもさ…椎凪…」
「なに?」

「こんなにいつもしてて…赤ちゃん出来ない?大丈夫かな?」

「 え…? 」

そう言われたその瞬間…頭の中に 右京君と慎二君が浮かんだ…!

『何をやってるんだい。君は!』
『赤ちゃん?何ですか?それ?』

 ……ずーーーん …… 忘れてた……

そうだ…オレ…まだ正式に結婚申し込んだ訳じゃないし…結婚も許して貰ってなかった…

椎凪が両手をベッドに付いて項垂れてる…
うわあ…なんかスゴイ効い てる…?
まさかそんなに気にしてたなんて思わなかったな…
身体よりも精神面の攻撃が効くのかな?

「椎凪!」
オレは項垂れてる椎凪をベッドに 仰向けに倒した。
「たまにはさこうやって寝ようよ。何もしないでさ。」
オレは椎凪の胸の上に腕を乗せて身体ごと乗っかった。
「耀くん…?」
椎凪がきょとんとした顔してる。
「だめ?椎凪?」
椎凪の目を真っ直ぐ見つめてニッコリ 笑う。
「そうだね…たまには…いいかもね。」
椎凪もニッコリ笑い返してくれた…
そしてオレと椎凪は唇を重ねるだけの軽いキスをした。
「おやすみ…椎凪」
「おやすみ…耀くん」

オレは一番のお気に入りの椎凪の胸に…頭を乗せて…
椎凪に…頭を撫でてもらいながら…心地良い眠りに落ちていった…