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 * 最後のほうに男同士のキスシーンあり!ご注意を!! *




「あっ…あっ…ハッ…ンア…ああ……」

「耀」

二人で寝ても有り余るほどのベッドの上でオレと耀は淫らに絡み合う。

「椎……凪……もっと強く…抱きしめて……」

耀が上気した顔と潤んだ瞳でオレにねだる。

「いいよ」
「あ…」

望み通り強く抱きしめて押し上げた。

「や……ダメ……また…身体が……変になっちゃう…ア…ぅ……」
「なってよ……それがオレに抱かれてるってことだから……」
「…ン……」

口を塞いで舌で耀を攻めた。

「ン…ン…ンア……」

もうすぐオレが見たい耀が見れる。

「ふっ……ンア……」

耀はオレに感じる身体を押さえ込まれてなのに
感じる身体を押さえきれなくて必死にもがいてる。

だから少し拘束を緩めた瞬間……

「……っああっっ!!!」

耀が思いきりオレの下で弾けた。

「あ!あ!あ!ああああっ……くうっ!!」

大きくのけ反ってオレに廻されてた腕に力が入って引き寄せられた。

「耀」

まだだ……まだ足りない。
くったりとしてる耀の身体を抱え直してまた攻めるために体勢を変えた。

「女とするのってそんなにいい?」

「 !!!!! 」

その声に驚いた!!
いつの間に入って来てたのかリッシュが床に体育座りでベッドのオレ達を眺めてた。


「なっ……!!おまっ…いつの間に!?」
「はぁ……はぁ……え! ?あっ!!やっ!!」

耀がリッシュに気がついて叫ぶとオレの身体の後ろに隠れる。
オレは耀に布団をかけて起き上がった。

「お前何やってんだよ!出てけよ!」
「いいじゃん。減るもんじゃなし」
「減る!減るったら減る!!」

冗談じゃない!!見せもんじゃないってのっ!!!

「うそだろ?だって一唏いなくてつまんないんだよ」
「毎日一唏連れ回してんだから少しくらい我慢しろよ」

リッシュは毎日なんだかんだと理由をつけて一唏と出掛けてる。
多分リッシュの隠そうとしない一唏への好意に一唏が邪険にできないからなのか
結構仲が良いのには驚いた。

「ねえ……そんなに女がいいの?」

音もなく立ち上がると片膝をベッドに乗せて来た。
重さでギシリと軋む。

「男だっていいよ……最高の気分にさせてあげるよ。
僕さ……一度で良いから思いきり食べてみたいんだ」

言いながらベッドに片手をついてグイッっとオレに顔を近づける。

「今日はキスだけじゃ嫌だ……」

ベッドの上に両膝を着いて上から座ってるオレの首に腕を廻す。

「頼むよロスト……いや椎凪……そしたら一唏には手を出さないから」

リッシュがウットリした瞳でオレを見つめ始めた。

「そしたらってなんだ?一生一唏には手を出すんじゃねーよ」
「じゃあ僕のお願い聞いてくれるんだ?」
「夜まで待てよ。今は耀が居るんだからな」
「こんな女なんて放っておけばいいんだ。夜はやだよ。一唏がいないうちに済ませたい。
椎凪だってそう思うからいつも一唏のいない昼間にしてるんだろ?」
「…………」

図星で言い返せなかった。
確かに一唏にはオレのこういう一面をあまり見せたくないと思ってる。
避けることができるのならそれがいいと。

「椎凪……本当はいつもキスだけで僕の頭の中は痺れてたんだよ。
交わったらどんな刺激を体感することが出来るかなって……考えただけで身体がゾクゾクするよ」

さらにリッシュが近付く。
自分の唇をリッシュがペロリと舐めた。

マジかよ……耀がまだ同じベッドにいるってのに。

「……んっ!!」

いきなりリッシュの顔が近づいたかと思ったらあっという間に唇を塞がれて
大胆なディープキスされながらベッドの上に押し倒された。

「ン……ハァ……椎凪……」

最初っからその気全開って……

「ちょっ……待てって。バカっ!!服脱ぐな!!」

片手はオレの首に廻したままもう片方の手で自分の服を器用に脱いでいく。

「……ふぅ……」

リッシュの体重がオレの身体の上に圧し掛かる。
くそっ……このままじゃ……

「 ギ ャ !!!」

ド サ ッ !!

「……は?」

唸り声を上げてナゼかリッシュが跳ね飛ばされてベッドから落ちた。

「……へ?」

オレの目の前に白く伸びたなまめかしい脚が1本。

「椎凪に変なことするんじゃないわよ!!この変態っ!!」

「ロイス!?」

裸の身体を隠そうとせずに両膝をベッドについてリッシュを見下ろしてる。

「何すんだ!このハレンチ女!」

左の頬を押さえてリッシュが床から起き上がりながら文句を言った。

「気持ち良く寝てたのに!あいつが起きろって煩くて……でもこういうことだったのね!」
「耀が起こしたのか?」
「そうよ」

なんかロイスが得意げな顔だ。

「ってか服着ろっての!せめて隠せ!!」

いつまでも裸のまま膝で仁王立ちしてるロイスにオレのシャツを羽織らせる。

「自分だけいい思いするなよ!!
人間相手じゃ満足出来ないから椎凪に食べさせてもらってるんだろ!」

リッシュが立ち上がって喚きながら応戦し始めた。

「あたしは特別なのよ!椎凪はあたしにぞっこんなの!」
「人間の女にだろっっ!!」
「!!…そんなことないわよ!!」
「あるね!」
「ない!!」
「もういい加減にしとけよ……ロイス」

言いながらオレのシャツの袖をロイスの腕に通してボタンをはめる。
言い合う前にちゃんとシャツを着てくれ!

「椎凪!あたしのこと好きよね!」
「ああ……好きだよ」
「フフ〜ン ♪ みなさいよ!!」
「宿主が好きだからだよ!」

得意気なロイスに鋭いリッシュの一言。

「………う〜〜〜と……とにかく椎凪は私だけのご飯なのっっ!
あんたなんかに絶対分けてなんかやんないのっっ!!」
「じゃあ人間を相手にするだけだ。いいのか?椎凪」

今度はリッシュが得意げな顔だ。
オレがロイスに精気を提供してる理由をリッシュはわかってる。

「別に毎回なんて言ってない。たまにでいいんだよ」
「たまにでもダメ!!」
「黙れ!ハレンチ女!」
「さっきからハレンチハレンチって煩い!!変態男!!」

今にも取っ組み合いの喧嘩になりそうだ。

裸のオレとシャツ1枚のロイスと上半身シャツが脱ぎかけのリッシュと……
こんなところ右京君に見られたら何言われるか……まあ来ることはないと思うけど。

「もういい加減にしろよ……2人共……」


いつまでもいがみ合うリッシュとロイスをなだめな がらオレはどっと疲れた気分だった。