03





「あっ!あっ!あんっ!!やっ……!!!」

屋敷に帰った途端、ダイ様の寝室のベッドに放り投げられて、着てた服を剥ぎ取られるように脱がされた。
そんな僕の上にいるのはいつものダイ様で、屋敷から外に出ると女の人になるって言うのは本当だったんだ。

どうして僕のことがわかったのか不思議だったけど、何だか胸騒ぎがして魔具を使って調べて僕のことがわかったらしい。
ダイ様の第六感に感謝だけど、その代償は大きかったみたいで……ダイ様は未だにご機嫌ナナメだ。

「ふっ…うう……だからって……こ…これで仕返しするのって……やめてくださいよ―――!!ああっ!」

もうどのくらい攻められればダイ様の気が済むのかわからないくらい攻められてる。
身体は人間の女の人で、何度も男性の経験がある人だったから、もう意識が飛びそうなほど
ダイ様に感じておかしくなりそうだ。

数え切れないほど押し上げられて声が擦れるほど叫ばされて……まだ許してもらえない。


「やかましい!!オレが助けに行かなかったらこんなもんじゃ済まなかったんだぞ!
そう思えば楽なもんだろうが!」
「……んあっ!!ああ!!」

そんなダイ様の言葉にあの3人の男の人が頭に浮かんだ。
そうだ……ダイ様が来てくれなかったら僕……そう考えたらとっても怖くなって、それを忘れるように
ダイ様に身体をあずけてた 。

それからどのくらいの時間、ダイ様に抱かれていたんだろうか?
時間の感覚もやふやでいつも以上に色んな抱きかたされて……最後には自分がどんなカッコウで
ダイ様に抱かれてるのかもわからないほど翻弄されて……いつの間にか意識を手放していた。



「あふ……ん?」

朝目が覚めてベッドの上に起き上がると、何か違和感?

明け方近くに自分の部屋に戻ってあっと言う間に眠り落ちてしまった。
昨日は色々なことがあって、ダイ様にいつも以上に好き勝手にされて、ただ単に
身体がだるいだけなのかと思ったんだけど。

「ん――?なんだろ?胸が重い…………んんっ!?」

ツイと視線を下に落とせば、とんでもないことが僕の身体に起こってた!



「うわ――――!!ダイ様ぁぁぁ――――っっ!!」

僕はなんの躊躇もなく、ダイ様の寝室のドアを思い切り勢いよく開け放って中に駆け込んだ。

「……ん――――?朝メシかぁ?」

ベッドの中のダイ様が、モソリと動いた。
でもまだ目は覚めきってないみたいで、瞑ったままだ。
さすがのダイ様も昨夜の行為に疲れたんだろうか?なんてどうでもいいことを思った。

「何が朝ご飯ですか!!違いますって!!!みみみ……見てください!!こっこっこっ……これ!!」
「はあ?」

僕の慌てふためく態度とは裏腹に、ダイ様はのんびりと起き上がった。
そう言えばダイ様は朝は超苦手の、目覚めは最悪だった!
でも、今の僕にはそんなことどうでもいい!!

「かっかっ……身体がっ!!」
「?」
「女になっちゃってるんです――――っっ!!」
「は?」

僕はパジャマの上着のボタンを外して、しっかりと膨らみを持った自分の裸の胸をダイ様に見せた。
顔は僕のままっだけど、身体は正真正銘の女の身体だった。

「うう……きっと何回も何回も女の人になってたから、元に戻らなくなっちゃったんですぅ……ぐずっ……えぐっ!!」

僕はダイ様の寝てるベッドの上に乗っかって、グズグズと泣き出した。

「どうしましょう……ぐずっ……ダイ様〜〜ヒック!!」
「…………」

僕はいつまでもボロボロと泣き続けて、目の前のダイ様を見上げてた。
ダイ様はそんな僕を黙ってジッと見て……た?って??

「あっ!」

グイッと腕を引っ張られてそのままダイ様のベッドに倒れ込んで、あっという間にダイ様に組み敷きられた。

「え?な??ちょっとダイ様??なっ……なんですか?僕ですよ?人間の女の人じゃないですよ!」
「わかってるよ、んなコトは。バカかお前?」
「じゃ……なんで?」
「なんで?…………女になったから?」

ちょっとの沈黙のあと、ダイ様がそう言い切った。

「違います!僕、男です!!それに僕としたってカウントに入りませんよ!」

組み敷きられて、どんどん迫ってくるダイ様に僕は慌てて説明したけど……。

「だからなんだ」
「ええ!?」

素っ気ないダイ様の返事。
開き直った??いや!もともとこういう人だったよ!ダイ様ってば!!ヤバイィィィィィ!!


「ちょっと!絶対おかしいですって!こ、これは写した身体じゃなくて、僕の身体なんですよ!」
「だからなんだ!グダグダうるせぇよ」
「だって……」

僕の抵抗もまったく障害にならないらしいダイ様はサッサと自分のいいようにポジションをとっていく。
でも、やっぱりこれはおかしいから……。

「ったく、オレは誰だよ」
「え?」
「オレはお前のなんだ?言ってみろ」

ダイ様が、急に真面目な顔で僕を見下ろしながら聞いてくる。

「え?……ダ、ダイ様は……僕の……ご主人様です」
「わかってればいい」

──── え?

「んっ……」

ダイ様の両手が僕の頬を挟んで動かないようにすると、そのままダイ様の唇で僕の唇を塞がれた。

「ぁ……」

乱暴じゃないけど、荒々しいキスに変わって、慣れない僕の舌をダイ様の舌が誘うように絡み付いてくる。
いつの間にか首の後ろに通されてたダイ様の腕で、身体を引き寄せられて上を向いた途端、
また奪うようなキスをされる。
首の後ろに回されてる腕のせいで顎が上がって、口を閉じることができなくて、永遠に続くかと
思えるほどの濃厚な舌を絡めるキスが続く。

どうして?…………人間の女の人を写した時はキスなんてしないのに……?
ああ……僕は何を焦ってるんだろう……いつもと同じことだ……写した女の人を抱くのと同じ……。

でも……なんで僕はこんなにもドキドキしてるんだろう?

「あ……」

いつの間にか着てたものは全部脱がされてた。
ダイ様の身体が僕の膝を割って入ってくる。
片足の膝裏にダイ様の腕が差し込まれて、グイッと抱えあげられる。

「あ……」

ズイっとダイ様の身体が僕のほうに寄ってくる……ああ、僕……このまま……。

「オ〜〜イ♪ ダイ♪ 遊びに来たぞ〜〜♪」
「あっ!!」
「チッ!」

突然のローディ様の訪問で僕は危機一髪、難を逃れた。
ローディ様はそのあと、超不機嫌で怒りまくったダイ様に散々な目に遭ってたけど。
どうして自分がそんな目に遭ってるのかワケがわからないみたいだった。

僕にとってはグッドタイミングだったんですけどね。
ローディ様にはそうじゃなかったみたいで……成仏してください。


女の身体は次の日には元に戻って、ホッと胸を撫で下ろした。

「昨日の分も合わせて、今まで以上にいい女写してこいっ!!」
「は、はい!」

身体が男に戻った途端、ダイ様はいつもと同じになった。
昨日の態度は一体なんだったんだろう?…………まあいいか。

そんなこんなで、さらにそのあと人間の女の人を何度か写した。
そのせいなんだろうか?また朝起きたら身体が女になってた。

まずい!ダイ様にバレないようにしないと……。

僕はそのことを隠して人間界にやってきたけど、最悪なコトに人間の女の人を写すコトができなかった。
どうやら僕自身が女の身体になると、写すコトが出来ないらしい!
そんな――――!!

ダイ様になんて言おう……。

誰かしら必ず写して帰るから、僕のままで帰ったら怪しまれてバレちゃうし……明日になってから
誰か見つければ、写すコトができるけど……今夜帰らなかったらやっぱりすごく怒るだろうし……
どうしたら?
どのみちバレるか怒られるかだよ――――。
どうしよう……。