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「…ん…」

夜中に目が覚めて横を向くと大ちゃんの寝顔があった。
いつもの寝顔だけどいつもと違う寝顔…
ほんの数時間前にあたしと大ちゃんは今夜初めて愛し合った。

大人の大ちゃん…
慣れてる大ちゃんだけどあたしだって一生懸命頑張ったよね?少しは満足してくれたよね?

「大ちゃん…好き…」

眠ってる大ちゃんの首に抱き着いた…
そのまま大ちゃんの首にスリスリしたら大ちゃんが起きちゃった。
当たり前だけど…

「ん?」
「あ…ごめんね大ちゃん…起こしちゃった…」
「いや…どうした?」
「ううん…」

大ちゃんがそう言いながらあたしを自分の方に抱き寄せてくれる。
あたしは何故がドキドキしてる…だって今日は…

「あ…」

大ちゃんがあたしの顎を指で軽く持ち上げてキスをする…

「ん…ン…あん…ちゅっ…大ちゃん…」

舌を絡ませるキスをたっぷりされて最後は軽いキス…

「まどか…」
「ん?」

大ちゃんがあたしの首筋に顔を埋めながら今度は大ちゃんがあたしにスリスリして来た。

「や…くすぐったいよ…大ちゃん…」
「また…まどか抱きたい…」
「!!」
「抱きたい…」

もう一度言われちゃった…

「え…でも…」
「でも?」
「こう言う事って…一晩に何度もするの?」
「するよ。」
「するの?」
「する。」

言い切られちゃった…



「…ア…ン…やん…やだ大ちゃ…」

何で…大ちゃんさっきと違っ…

「大ちゃん…や…ンン!」


大ちゃんの指があたしの身体を確かめてる…そこはダメって言ったのに…

止めようとしたあたしの腕を押さえ付けて大ちゃんはあたしの身体に手を伸ばした…

今度はやめてって言うあたしの口を大ちゃんは自分の口で塞いだ…


「んっ!んっ!」

大ちゃんがあたしの中にいるわけじゃないのに身体がぴくぴくと動く。

「…ふはぁ!!」

大ちゃんがやっとあたしとのキスをやめたから大きく息を吸えた。

「も…大ちゃん苦しい…息出来ないよ…」
「悪い…嬉しくてつい…」

もの凄いにっこり顔……本当に嬉しいんだ…でも…

「嬉しいからその手?あっ!やっ!!」

言った途端に大ちゃんが指をあたしの中で弾いた。

「大ちゃん!!」
「クスッ…」
「笑わないで!ダメって言ったのに!どうして…って…あっあっ…」

また変な風に動かす…もう…

「まどかの身体全部触って確かめたいから…本当はさっきしたかったのにまどかが拒むから…
もう2度目だから良いかなって。」

「2度目ってついさっきが1回目で…」

「でも2度目だろ?」

「…………」

確かにそうだけど…

「あ!」

大ちゃんの頭があたしの胸に近付く…

「ひゃん!」

胸の先を大ちゃんがパクリってするから身体が勝手に跳ねて変な声まで出た。

「あっあっ…」

そのまま大ちゃんの口の中で遊ばれてる…舐められて…吸われて…甘噛みされて…
胸全体は揉まれてるし…何だか…さっきとはちがくて…

大ちゃんにすごくあたしの身体を求められてるみたいな気がした…

大人の男の人に抱かれてるんだって…わからされてる気がする…だからちょっと怖い…

でも…さっきと同じだよね…大ちゃん…


「あん!」

あたしの身体から大ちゃんの指が離れた…拒んでたくせに離れた瞬間声が漏れちゃった…

指が無くなったあたしの身体は変な感じでまだ大ちゃんの指があたしの中にあるみたい…


「大ちゃん…また身体の中が変…」
「変じゃないと困る…」
「え?」
「オレが落ち込む。」
「?」

そんな事を言いながら大ちゃんが苦笑い…何で?

「あっ!」

大ちゃんが言い終わると同時にあたしの腿を大きく左右に広げる…

「大ちゃん!?ンア!」

広げられた瞬間に大ちゃんがあたしに入って来て身体ごと押し上げられた!
さっきは大ちゃんにつかまってたから大ちゃんにしがみついたけど
今度はつかまる所が無くて咄嗟にシーツを掴んだ。

「や…」

身体がズンって…

「大ちゃん…どうしたの?なんかいつもとちがくて変だよ…」

何か別の人みたい…

「……まどかのせいだぞ…」

「?あたしの?」

「ああ…まどかがオレを一人のスケベな男にする…」

「大ちゃん…」

「がっかりしたか?普通の男で…」
「ううん…だってそれって大ちゃんがあたしに心を開いてくれてるって事でしょ?」
「そう思ってくれると嬉しいけどな…」
「大ちゃんあたしを求めてくれてる?」

「ああ…まどかが欲しくてたまらない…」

「大ちゃん…」


大ちゃんの言う通り……大ちゃんはあたしを欲しいだけ奪って行った。

    最初とは比べものにならないくらい激しく…でも優しく…




「大ちゃん…大ちゃん!あっ!」

「まどか…」

無意識にオレから逃げようとするまどかを捕まえて何度も何度も押し上げて攻めた。
まだ2度目…いや…初めてに等しいまどかを攻め続けてる。

自分で心配した通り一度外れた自制心は外れたまま…

何とか押さえ付けた衝動もついさっきまどか本人にあっさりと払いのけられてしまった…


「あっ…あっ…んあ…」

今日初めてなのにまどかはオレに攻められる度に女の声を出す。
ずっとガキだと思ってたまどかは心も身体もオレが思ってる以上に大人だった…

「まどか…」

「大…ちゃん…」


今までせき止めていた人を好きになると言う気持ちが後から後から湧き出てくる…

もう一度…人を好きになるなんて………


「…ン…ふぁ…」


  そんな事を思いながら何度も何度もまどかとのキスを繰り返した…