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まどかの耳元に結婚の承諾を囁いた後ぐったりしてるまどかを抱き起こして
今度はオレの膝に向かい合う様に座らせて攻めた。

昨夜から一体何度まどかを抱けば気が済むんだろう…

流石にちょっと反省の気持ちが芽生えてオレの膝の上で大きくのけ反った後…
オレにぐったりともたれ掛かるまどかを抱き上げて優しくベッドに寝かせた…

その後まどかが起きて来たのはもうすぐお昼と言う時間だった。




「 ♪ ♪ 」
「?」
「フフ…」
「何だよ…不気味だな…」

まどかが着替えた後イスに座って牛乳を飲みながらオレを見てニコニコ笑う。
その見方が何ともわざとらしい…

「あたし…幸せで勝手に笑いが出ちゃうの ♪ 」
「ああ…そう…」
「もう大ちゃんってばそんな素っ気なくしてもダメなんだから!あたしはちゃんとわかってるもん ♪ 」
「何が?」

「…大ちゃんがあたしにメロメロだってっっ ♪ ウフッ ♪ 」

「………」

メロメロって……
きっと今…まどかの頭の中にはあの時に囁いたであろうオレのセリフが
リピート再生で廻ってるんだろうな…
このあたりが女子高生なのか?
無邪気だが…オレの歳を考えて出来ればそうおおっぴらにオレに向かって
意味ありげに笑わないでくれ…
後悔と言うわけじゃないが…やっぱり恥ずかしさが込み上げるから…

「身体…変な所無いか?」
「!!…うん…ちょっとだるいくらい…」
「そうか…買い物行くけどどうする?」
「行く!!行くよ!!」
「何でそんなにはしゃぐんだよ?いつも行ってるだろ?」
「だって…今日からはいつもと違うの!」
「どう?」
「もう大ちゃんはっっ!2人の関係が!!…わ!」
「…クスッ」
「大ちゃん…?」

大ちゃんがあたしの頭を掌でポン!ってしてクシャっとした。

「わかってるよ…冗談だって。」
「大ちゃん…あ…」
「ちゅっ…」

大ちゃんが屈んであたしにそっと優しいキスをしてくれた…




「大ちゃん…」
「ん?」

オレの店は駅から10分弱の住宅街に入ってすぐの場所だから買い物はいつも歩きだ。
まどかと駅前まで歩きながら手を繋いで歩いてる…ただでさえ暑いのに…
だからオレは丁重に手を繋ぐのをお断りしたらだったら腕を組む!
と更に汗の掻きそうな提案をされたので仕方なく繋いで歩いてる。

やっぱりオレとしてはこそばゆい…と言うか…照れ臭いと言うか…
文香とも手を繋いだがその頃はオレも20代前半で若かった…
今はもう30でしかも相手は10代の女子高生だ。
傍から見たら援助交際にも見えなく無いんじゃないか?なんて考えまで頭をよぎる…


「なんか淋しいよね…」
「は?」

まどかが繋いでいない左手を目の前にかざす。

「ゆ・び・わ・なんかあると良いかも♪婚約指輪 ♪ 」

「!!…まど…か?」

まさか…

「ちゃあんと聞いてたも〜〜ん ♪ プロポーズの言葉!」

「…………」

聞こえてたか…朦朧としてたから聞こえて無かったかと思ったのに…侮れない…

「…でも…いいのか?まどか…」
「え?」

「オレはもう30で1度結婚もしてる…でもまどかはまだ10代で大学とか就職とかした方が
後々後悔しないと思う…結婚はその後でいいと思うけどな。
オレは大学行ったけど高校とはまた違った学生生活で…就職だって社会勉強にもなるし…」

「…………」
「?何だよ…?」

まどかがムッとした顔でオレを見上げてる。

「大ちゃんはそんなにあたしを外に出したいの?他の男の人との出会いを増やす機会を
増やしたいの?そんなにあたしと一緒にいたくないのっっ!!」

「は?」

「あたしは大ちゃんとずっと一緒にいたいし一緒にお店やりたい!
大ちゃんのお店でバイトだってして大分慣れたしちゃんと出来るもん!!それに…」

「それに?」

「大ちゃんと一緒にお店をやるって言うのは……文香さんのやりたかった事だから!
だからあたしが代わりにやり遂げるのっっ!!」

「まどか…」

まどかがまた真剣にオレに宣言する…
オレはまたまどかを子供扱いして…『結婚』に憧れてるだけだと思い込んでた…

でも本当はちゃんと考えてて……文香の事まで考えててくれてたんだな…なのにオレは…

「ありがとうまどか…」
「大ちゃん…」
「流石に給料の3ヶ月とはいかないけどちゃんとまどかに贈るよ…」
「え?」
「婚約指輪!」
「え?本当?」
「自分で言っといて何で驚くんだ?」
「え?あ…だって…本当にくれるなんて…」
「その前にまどかの親に挨拶に行かないとだけどな。」
「大ちゃん…」
「まどかの歳じゃ勝手にするわけにもいかないから…それにオレの大家としての立場もあるし…」
今更だとは思うが…
「そっか…大ちゃん大家さんだったんだ…」
「ってだからお前オレの事『大ちゃん』って呼んでるんだろうが?」
しみじみ思い出して頷くな!
「そうだった…だって大ちゃんあたしの中で大家さんの影が薄いんだもん…」
「あのな…薄くしたのはまどかだろ…」

そう…最初からオレの中にズカズカ入り込んで来て…しっかりちゃっかり住み着きやがって…




「ん…大ちゃん……」

あの日から…あたしは大ちゃんのベッドで毎晩の様に愛されてる…

「あっ!あっ!あっ…」

日に日に激しさを増す大ちゃんだけど…あたしもちょっとずつは上手になってるよね…?

お互い裸の素肌が触れ合うのがこんなに気持ちいいなんて…

裸の素肌にシーツがあたるのがこんなに気持ちいいなんて知らなかった…

しかも大ちゃんの重さまで心地良いなんて…


「大ちゃん…ンッ…」

夏休みも半分が過ぎた頃大ちゃんはあたしの身体全部を自分の舌で確かめた…
大ちゃんとも大ちゃんの指とも違う…あれほど止めてって言ったのに…
でも…とっても気持ち良くてすごく感じて…頭の中が真っ白になって…

ほら…今だって…

「あっ…んあ……大…ちゃん…」

あたしは大ちゃんにされるがまま…だって抵抗したって身体は言うこと利かないから…
大ちゃんの頭を力の入らない手で押さえるのがやっと…
そんなのも本当は意味が無いんだけど…ただこの格好は恥ずかしいかも…
立ててる膝が力が入らなくなって開いちゃうから…

「んぁ…あっあっあっ…」

まどかの身体をオレの舌で全部確かめた…
ずっと拒み続けてた事もこれだけ回数を重ねれば警戒心も薄れて
ほとんど抵抗も無くまどかはオレの舌を受け入れた…

身体で一番敏感な場所…
でもまどかは鳩尾から胸にかけて舌を滑らせてそのまま胸に唇で触れるのが
一番感じるらしい…ビクンと跳ねて大きくのけ反った。
のけ反った瞬間まどかの身体を一気に押し上げる。


「ああっ!やぁ!大ちゃ…ンア…」


キシキシとオレのベッドが軋み続ける…

まどかのオレの背中に廻した掌の指先がオレの背中に食い込んでいく…


「ンアッ!大ちゃん…大ちゃ…!!ああああっっ!!」

まどかがオレでイク瞬間…ふと思う…


1度でいいから 『 大ちゃん 』 じゃなくて 『 亮平 』 って言ってくれないかな…