02



  順番が逆ですが 『 プロローグ 』 の前のお話です。(1年ほどさかのぼってます。)
  椎凪 : 耀の高校の美術の教師兼美術部顧問。
   耀 : 元気×2な女の子。椎凪と同じ高校の今回は1年生。椎凪と交際中。






「は……ん……ん…椎…凪……」

「なに?…耀くん…」

「……ん…あう……も…無理…」

「そんな事言わないで…頑張って…いつもよりその気になってるくせに…」

「ば…か…ちが……あっあっあっ……」

「ほら…身体だって敏感に反応してるじゃん…ちゅっ…」

椎凪が優しくオレの頬にキスをした…


ここは椎凪の部屋のベッドの中…
2学期が始まってから初めて椎凪の部屋に来た…

教師と生徒のカップルじゃ世間の人には大っぴらに出来ないから
椎凪の部屋に来る事は避けてたんだけど…

待ちに待った大型連休と祐輔の空手の合宿とが重なって
久しぶりに椎凪の所に泊まりに来たというわけ。

オレは自分の部屋より椎凪の部屋の方が好きだ…

だって祐輔に気兼ねしなくていいし…部屋中に椎凪を感じるし…
一番は…椎凪に抱かれてる時に大きな声が出ても誰にも気を使わなくていいから…


「……あっ…あんっ…ううっ…ハッ…ハッ…」

「すごいね…耀くん…こんなに開放的な耀くん久しぶりだ……最高…」

「……ハッ…ハッ……ンッ……」

そんな事を優しく囁きながら…椎凪の身体はさっきからかなり激しくオレを押し上げ続けてる…

両手はお互いに握り合ってオレの頭の上に置かれてる…
だからオレは力が入らなくて…椎凪の腰に自分の足を絡ませてる…

じゃないと椎凪の動きについていけないから……
もう…下半身に力が入らない……いつ頭が真っ白になって…また意識が飛んでもおかしくない…

「…し…椎凪……も…ちょっ……加減…して………」

「ダメだよ…もっと耀くんの声を聞きたいんだから……もっと聞かせてよ…耀くん…もっと…」

「 !!!!!…ああっ!!!!」

繋いでた手を引っ張られて起こされた!
椎凪の膝の上で仰け反って…息が詰まる……

「……ぁっ……は…ぁ…」

「耀くんももっと気持ちよくなりたいだろ?もっとわけが分からなくなりたいだろ?ねぇ…」

「…あ…や…椎…凪…」

「嫌じゃない……おいで…耀くん…もっとオレを求めてよ……」

「……も…しい…な…の………バカ……いじ…わる……」

「オレを満足させて…耀くん…お願い……」

「 !!!!! 」


思い切り下から押し上げられて……一瞬で意識が飛んだ……


「……ん……」

どのくらい経ったんだろう…うつ伏せのまま椎凪のベッドで目が覚めた…

身体が……動かない……ひどいよ…椎凪…

こんな…初心な女の子を散々攻めまくって…言葉で攻めて……ばか…

でも………幸せな気持ちになるのはなんでなんだろう…

オレ…椎凪に必要とされてるんだよな…そうだよな…
好きって…愛してるって…言ってくれるんだもん……

オレだけに……

「ふふ…ふふふ……」

オレは1人でニヤけて…浮かれてた。



その後は壁に寄り掛かる様に歩いて浴室に向かった。
服を着ようとかそんな事まで気が廻らなくて…裸のまま歩いてた。

「あれ?耀くん起きたの?」

椎凪がヒョッコりとリビングの入り口から顔を出した。
オレはその場にしゃがんで両手で身体を隠す。

「!!!椎凪!!あ…やだ!!見ないで!!来ないで!!あっちいって!!!」

「全部やだよ。オレも一緒に入るんだもん ♪ ♪ 」

「なっ…ちょっと冗談でしょ!!イヤっ!!」
「なんで?」
「だってまたオレの事お風呂で攻めるつもりだろ?」
「あ!わかってるじゃん ♪ ♪ 」
「だからイヤッ!!オレもうホントに無理!!!!身体壊れちゃうからっ!!!」
「じゃあ今度は優しく抱くから ♪ 」
「そう言う問題じゃ……あっ!!ちょっと!!やめ…離せぇーーーーー!!!」

椎凪がスタスタとオレの傍にやって来て軽がるとオレを抱き上げた。

「久しぶりのお泊りとオレの部屋での 『 H 』 を満喫しようよ。
それに後でオレの手料理たっぷりと食べさせてあげるからさ ♪ 」

「……ホント?」
「ホント!!耀くんの為に愛情一杯込めた美味しい料理沢山作ってあげる。」
「………でも…」

「頑張れ!現役女子高生!!くすっ」

「じゃあその女子高生に加減無しで攻めまくるのやめてよ!身体もたないもんっ!!」

「どうもそれが出来ないんだよなぁ……オレ 『 S 』 だからオレに攻められて
感じまくってる耀くん見ると攻めずにはいられないんだもん ♪ ♪ 」

「もん…じゃない!もん…じゃっ!!!優しくしてくれないと別れるよっ!!」
「えっ!?ウソでもそんな事言ったらダメだよ!!!」
「だってそうでも言わないと椎凪言う事聞いてくれないんだもん…」
「ふ〜ん…じゃあもの凄〜く優しく時間を掛けてゆっくりと抱いてあげる ♪ ♪ 」
「!!!ちょっ…誰もそんな事……って…椎凪!!!何?その怪しい笑顔はっっ!!!」

「愛してるよ ♪ ♪ 耀くん ♪ 」

「いやぁーーーーーっっ!!!やめっ…椎凪!!!こんな格好いやだぁーーーー!!!!」



シャワーを浴びる前よりオレの身体のキスマークが何個増えたんだろう…

いくら現役の女子高生だって限界ってものがあるんだから…

椎凪のそのタフさの方がオレには驚きで……

浴室から出て来れたのは…

それから1時間経ってからだった………



「……ん……」

お腹が空いて目が覚めた。
オレの首の下と腰の上から椎凪の腕が伸びてしっかりオレを抱きしめてる。
結局寝る時も散々抱かれた……

『 まだ平気でしょ ♪ 』

って言って身体中舐められてキスされて弄られて攻められて泣かされて…

「……ん…耀くん起きたの?んーーー ♪ ♪ ちゅっ ちゅっ ♪ 」

椎凪がふざける様にオレの顔を自分の方に向けて軽いキスを繰り返す。

「ん……椎凪…くすぐったい…あ…」

椎凪の腕がオレを引き寄せて後ろからオレに入ってくる…

「ひゃっ!!椎…凪…やめて…うあ……」

「しぃーー…この為に裸で寝てたんでしょ…目が覚めるよ ♪ 」

「そんなんじゃ…」

違くて…パジャマ着る気力も体力もなかったの!!って言いたかったのに…

「……あっ…」
完璧に椎凪をオレの身体の中で感じて…それ以上喋れなくなった…


「…ぁ…ぁ…」

激しくは無いけどあんまりにもはっきりと椎凪がオレの身体の中で
行ったり来たりするから耐えられない…勝手にオレまで動き出す……

「最近耀くんから動いてくれる様になったね…
もっと慣れてもっと淫らになって…オレだけの前でだけどね…」

耳元でそんな事を囁かれて…嬉しく思うわけないじゃん!!

「…高校…1年でそんな事…言われても…嬉しく…無いから…」

顔だけ頑張って椎凪の方に振り向いてそう言ったんだけど椎凪は優しく笑うだけ…
何だか悔しい……

「いつか…そう言われてありがとうって言う時が来るよ……」
「来な…いよ!!あっ!!ンア!!」

身体は…正直だ……自分の身体がどんどん敏感になっていくのがわかる……
オレ大人になったらどんな身体になっちゃうんだろう…考えるとちょっと怖い。

その後は俯せにされて散々後ろから攻められた。

腰を引き上げられて恥ずかしい格好までさせられて朝から泣いた…



「朝ご飯出来るまで寝てていいよ…起こしに来てあげるから…ちゅっ ♪ 」


言われなくても寝てるよ!
もうどんだけ限界越えてると思ってるんだ!もう目を明けるのも面倒くさいよ。


「…ん?」

疲れて伸ばした指先が枕元のベッドとマットの間にある何かに触れた。

「何だ?」

小さい…硬いモノ…手に取って目の前にかざすと…

「!!??えっっ!?こ…これって……まさか………ピアス?」


真っ赤なルビーの…ピアス…椎凪の?

ううん椎凪はこんなの持ってないよ……


「と言う事は……こっ…これって……これって………浮気っっ!?」


動かないと思ってた身体が跳ね起きてベッド上に正座してた。

「し…椎凪が…浮気?」

いや…もしかしてオレと付き合う前に落ちたモノかもしれないじゃないか…
もしかしてあの女友達の瑠惟さんのモノかも…ってそれもちょっと問題あるよね?
え?どうしよう……これは追求するべきだよね?彼女として当然の権利だよね?

………でも…どうしよう…どうしたらいいんだ…オレ…


「耀くんご飯出来たよ〜 ♪ あれ?起きたの?」
「!!!椎…凪…」
寝れるわけ無いだろう!!!
「ん?」
「…………」
「分かってると思うけど耀くん……丸見えだよ。」
「え?あっ!!!」
裸のまま布団も掛けずに考え込んでた。
「そのままでもいいけど?」
「良いわけないだろっ!!」
オレは慌てて掛け布団に包まった。
「着替えたら来てね。」
そう言って椎凪がウィンクして寝室から出て行った。

「…………」

オレは握りしめてたピアスをじっと見つめてた……

何だか…聞きそびれちゃった……椎凪……




「?どうしたの?食欲無いの?」
「え?あ…」
どうしても…気になってご飯が喉を通らない…
「あんだけ声出せば喉を通らないか?でもお腹は空いていると思うんだけど?」
「………は…恥ずかしい事言わないでよ…!!!」

椎凪の腕が伸びてオレの顔を片手でクイッと持ち上げた。

「なに?オレに何か言いたい事があるの?」

「………」


ズルイ…椎凪ってば…こう言う時だけ真面目な顔でオレを見つめるんだ…大人の男の顔で……

子供のオレは負けそうになる…


「耀くん…」
「な…無いよ!!椎凪の考え過ぎ!!」
「そうかな?」

「そうだよ!離して!ご飯食べれないだろ!」

「………ふ〜ん」

納得出来ないって顔の椎凪だったけど渋々手を離してくれた。



「はあー…お腹いっぱい……」

無理してご飯を食べまくったから……座ってたソファの隙間に目が行く……まさか…ね…

「ん?」

白い糸屑かと思って拾い上げると………

「こっ…これはっっ!!!」

き…金髪じゃないかーーーっっ!!!
長さはオレ位だけどオレの髪の毛じゃないっっ!!!

あ…どうしよう…心臓が…破裂しそうなくらいドキドキしてる…ううん…そうじゃない…
胸がぎゅうって…痛いくらい……締め付けられる……


「耀くん今日はどうする?少しは外に…耀くん?」
「………はぁ…はぁ…」
「?どうしたの?眠くなっちゃった?」
言いながら椎凪の手がオレに伸びる…

「!!!…触んないでっっ!」

「え?」

「…………」
「耀くん?」
「こ……この……」
「え?この?」


「 椎 凪 の 浮 気 者 ーーーっっ !!! 」