08
順番が逆ですが 『 プロローグ 』 の前のお話です。(1年ほどさかのぼってます。)
椎凪 : 耀の高校の美術の教師兼美術部顧問。(耀の事は”ようくん”と呼ぶ)
耀 : 元気×2な女の子。椎凪と同じ高校の今回は1年生。椎凪と交際中。(”オレ”と言う)
「お誕生日おめでとう。耀くん ♪ 」
「あ…ありがとう…椎凪…でも…さ…」
「ん?」
「これ…どう言う事?」
今日…12月14日はオレの誕生日…
確かに誕生日なんだけどただ今の時間は夜中の午前0時を回ったところ…
昨夜から椎凪の命令で!椎凪の所に泊まりに来てるオレ…
今日はちゃんと明日の…ううん…今日の学校に行く準備もしてきた。
『 本番は明日だから ♪ 』
なんて言う椎凪の言葉を信じたオレがバカだった…
珍しく何もしない椎凪を怪しいとは思いつつ…
寝心地抜群の椎凪の腕枕と腕の中でオレはあっという間に眠りに落ちた。
それが…
「別にプレゼントもちゃんとあるから ♪ でもオレもプレゼント ♪ 」
「だから…何でコレなの?」
オレは平静を装ってはいるけど本当は心臓がドキドキ!
だっていつの間にか裸にされて…両手がベッドの端と端に紐で繋がれてるんだもん…
「今夜耀くんには色々な 『 初めて 』 を体験してもらおうと思ってさ ♪
両手をベッドに縛られたのなんて今日が初めてだろ ♪ 」
「いっ…いいよ!これはいいから!遠慮する!丁重に辞退させていただきますーーっっ!椎凪!!」
「だから縛ったの ♪ 耀くん遠慮するから。」
「普通するよ!!何ニッコリ笑ってんだよっっ!!椎凪のバカ!ヤダ!」
「大丈夫…痛く無いから…いつもより気持ちいいよ…」
「や…椎……ンッ…」
オレの訴えはあっさりと却下されて椎凪はオレの口を塞ぐ様に
舌を絡ませるキスをいつもよりゆっくりと…長い時間してた…
「…ふぁ……あっ…アン…」
椎凪の舌と唇がオレの全身を舐めてキスをした…
オデコのキスから始まって両腕は舌の先で舐められた…
全部の指1本1本にキスをしてくれた…腋の下はくすぐったくて…
胸は両方とも下から掬い上げる様に舐められて胸の先は時間をかけて攻められた…
舌の先と全体で何度も何度も舐められて吸われて…
でもいつもと違って何処を攻めるのもゆっくりで…余計堪らなくなる…
「あ…しい…な…お願い…やめ…身体…変になっちゃうから…あっ…」
言ってるそばから椎凪の舌はオレの鳩尾からお腹に滑っていく…
「あっ!やあ!椎凪!!ンンっっ…」
椎凪がオレの腿を大きく広げて…口を近づけるのがわかった…
だって…椎凪の息がオレに掛かる…
「…うっ…アン!!あっあっ…椎凪…やめ…」
そこを攻められるのは初めてじゃないけど…でも…足を閉じようとしても簡単に椎凪に戻される…
その前にもう身体に力が入らない…また時間をかけて延々と攻められた…
しかも椎凪の舌で頭真っ白になる一歩手前で椎凪がオレから離れた…
もう…焦らすのも忘れないんだ…
その後は両足をやっぱり舌で舐められて…足の指にも椎凪は1本1本キスをした…
「あ…」
両手を縛られたまま俯せにされたから腕はほとんど向きは変わらずに中途半端に背中が見えた…
そんな背中も項からお尻までじっくり時間を掛けて舐められて…キスされた…
「はぁ…はぁ…はぁ…う…」
オレは抱かれたわけでも無いのに息が弾む…
「初・め・て・手を使わずオレの舌と唇で耀くんの身体全部を!確かめてみました ♪ 」
憎らしい程の満面の笑みだっっ!悔しい!
「 し い な ぁ 〜〜〜 」
「感じたでしょ ♪ 」
「もう!いたいけな女の子に何すんだよ!」
「さてと…」
椎凪はオレの言う事なんて聞いてない!
「耀くん…」
「な…に?」
椎凪がオレの広げた足の間に膝をついてオレを見下ろしてる…
椎凪もいつの間にか裸だった…確か寝る時はズボンは穿いてたと思うのに…
「今日から16歳だね…」
「そう…だけど…」
「やっとだよ…やっと16…」
その16の女の子になんて事するんだ…
「だからオレを誘ってみて…」
「は?」
「ちょっとは大人の女に近づいただろ…してみて…」
「や…やだよ!そんな恥ずかしい事…出来ない!」
「気持ち良く…なりたくないの?」
「…いい…何もしない…」
「へえ…」
ギ シ っ !
「 ! 」
椎凪が片手をオレの頭の横に着いた。
「無理しない方がいいと思うけどな…」
「ンア!」
手を着いたまま屈んでオレの耳元で囁くから…
一緒に椎凪のもう片方の手が指先だけでオレの身体を撫でていく…
触れるか触れないかの力加減で身体が痺れる…
「耀くん…言ってみて…」
いつの間にか椎凪がオレに覆い被さってる…
椎凪の両手は縛られてるオレの腕を絡めて撫であげる…
「…やあ…椎凪…やめ…」
椎凪がオレの顔に自分の顔を近付けてくるからオレは顔を逸らして逃げた。
「くすっ…可愛いなぁ…ちゅっ ♪ 」
「ンッ…」
オレに密着したままオレの顔に触れる様なキスを何度も何度もする…
逃げても逃げても椎凪の手がオレの顔を自分の方に向けるから…
「椎凪…」
「なに?」
「くすぐったい…やめ…」
「言って…オレが欲しいって…」
「!」
「言って…」
「い…言わないよ…あっ…」
「なかなか頑張るね…耀くん…」
「ンッ…ンッ…」
オレに触れてた椎凪の指先がオレのお腹を滑ってまたオレの中に入ってきた…
「やあ!椎…凪…」
「言って…」
「どうして…椎凪…何…でこんなこと…するの…
今日は…オレの…誕生日なのに…なんで…うっ…ヒック…」
「…………」
耀くんがオレの攻めに堪え切れずに泣き出した…
オレはちょっと胸がチクリとしたけど…今夜はダメなんだ…耀くん…
「耀くんが言ってくれないから…」
「……恥ずかしいって…言った…」
「耀くんが16になったから…」
「 ? 」
「少しはオレを受け止めて欲しいんだ…」
「?」
「騙されたと思って言ってみて…」
「……なん…て?」
「オレが欲しいって…そしたら…」
「そしたら?」
「気持ちいいことが待ってる ♪ 」
「も…結局それじゃないかっっ!絶対言わないっっ!」
「ホント頑固だな…いいよ…言わせてみせるから!」
「え?」
もしかして…自分で自分の首絞め…た?
その後はオレにとってとんでもない事が身体に起こってた!
今までで一番恥ずかしい格好で…椎凪の舌と指で攻められて…
息も出来ないくらい頭真っ白になったのにずっとオレはイク一歩手前で焦らされ続けてる…
どうやったらそんな微妙な事が出来るの?椎凪!
「…やっ…あっ…あっ…椎凪もう…お願いっっ!」
「何がお願いなの…」
オレの上に覆い被さってる椎凪が楽しそうに笑ってる…
悔しいけどこの今の状況から抜け出すにはもう椎凪の言う事聞かなきゃ…
「……て…」
「ん?」
そのワクワクな顔やめて!
「何?耀くん聞こえないよ…」
「……だ…い…て……」
本当に小さな小さな声で囁いた。
「オレが欲しいって言って…」
あんなに小さな声だったのに椎凪には聞こえたらしい更に催促された…
え…言うの…?言わなきゃ…ダメ?
「椎凪が…ほ………欲しい……」
「 !!! 」
椎凪の顔が一瞬で明るくなったのがわかった!
「やっと言ってくれた…」
椎凪はすごい嬉しそうだ…オレは恥ずかしくて死にそうだよ!
何で自分の16の誕生日にこんなセリフ言わなきゃいけないんだよ…
「いいよ…オレの愛を耀くんにあげる…オレの愛してるを耀くんにあげるから…」
「あ…」
覆い被さったまま椎凪がゆっくりとオレに入って来た…
今までたっぷりと椎凪に慣らされて弄られてたオレの身体は
そんな椎凪のゆっくりな動きでもあっという間に反応する。
「んああ!!」
ピ ン !
と縛られた両手の紐が伸びた!
「あっあっあっ!」
椎凪がゆっくりと動き出してオレを押し上げる…
そのゆっくり加減が絶妙で…オレの中で椎凪がゆっくり動く…
でも今のオレにはその刺激は物足りない…
「や…椎凪…もっ…」
やだ…オレ何言うつも…り…?
「何耀くん…」
いつの間にか椎凪の顔が悪戯っ子の顔…わかってて…やってるんだぁーー椎凪ってば!
「…………」
「オレの事 『 愛してる 』 って言ってくれたらもっと気持ち良くしてあげる…」
「…う……」
悔しい…でも…
「椎凪…」
「ん?」
「紐…解いて…」
「…いいよ…今はオレがしっかりと耀くん捕まえてるし…」
椎凪はオレに入ったまま腕を伸ばしてオレの繋がれた手首の紐を解いてくれた。
「じゃあ…言って…耀くん…」
ウキウキな顔だ…だからオレは…
「椎凪の…ばか…大…キライ…だ…」
頑張って…それだけは言った!
「 ! ! 」
椎凪の驚いた顔が見物だった!
こんな余裕みたいにしてるけどこの間も椎凪はオレをずっと押し上げてるんだ…
だから本当は辛かった…
「まったく…」
椎凪ががっくりとうなだれてた。
ざまあみろだ!
「また…オレを本気にさせたいの?耀くんは…」
持ち上げた顔は…思いきり 『 S 』 の顔になってるよ〜〜〜!!
「し…椎凪…怒った…の?」
「やだな…怒るなんて大人げない事するわけないじゃん…にこっ ♪ 」
そ…そうかな…目が笑ってないんだけど…
それに本気って…オレがまったく反応出来なくなっても攻めるって…事…?
怖くて…聞けない……
「お誕生日…おめでとう…耀くん…」
やっぱり怒ってるぅ〜〜〜〜〜!!!
その後…気付いた時はオレはベッドの上で…
指一本動かせないほどの疲労が身体を支配してた………