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やっと連絡のついた霈(megumi)を呼び出して今まさに今までの事を追求してやろうとしてるところだ。


「まずは今何処で何してんだ?」
「……勤め先は昔と変わってないわよ…家は大学卒業した時に出て今は一人暮らししてる。」

霈は観念した様に素直に話し始めた。
まあ元々気さくな性格だったし子供の頃は結構仲が良かったんだよな…

短めの髪に二重のちょっと大きめな瞳…子供の頃の面影が残ってる。

「何年ぶり?」
「……多分5年振り…くらい…かな?」
「だよな!」
「そんなに怒らないでよ…惇クン…」
「!!」

惇クン…子供頃呼ばれてた呼び方…

「オレメグに何か言った事あったっけ?」
「言ったって言うか…何て言うか…」
「は?何だよ?ハッキリ言えよ。」
「………」
「メグ!」
「惇クンにお願いしたでしょ…」
「お願い?どんな?」

お願いなんてされたっけか?

「誰とも結婚しないでね!って!!誰と付き合ってもいいから結婚だけはしないでねって!!」

「は?」
「あたし惇クンにお願いしたよね!ね?」
「されたっけか?」
「したわよ!ちゃんとわかったって言ったもん。確か誰かと噂になって
週刊誌賑わせてて…でもウソばっかり書かれてるって怒ってた時!」
「ハタチくらいの時か?」
「うん…久しぶりに休みが取れたって…帰って来たじゃない!」
「あー何となく覚えてる…」
「その時当分誰とも結婚するつもり無いって…」
「……うーん…言ったかな?」
「言ったの!だからあたしはその言葉信じてたのよ!」
「そこがわかんないんだよな…」
「何が?」

「だってさ…メグはオレの事好きなわけ?」

「は?」

「オレの事好きじゃなきゃ結婚とか気にするのおかしいだろ?」
「ばっ…馬鹿じゃないの?何であたしが惇クンの事好きなのよ!」
「だよな?」

子供の頃から仲は良かったが恋愛感情なんて湧いたためしが無い。

「じゃあ何でオレの結婚がメグの人生に係わるわけ?」
「え?」
「昨日そう叫んで逃げただろ?」
「べ…別に逃げたわけじゃ…」
「お陰でオレがあの後どんな迷惑被ったかわかってるか?」
「えーーっと…」
「やっと籍が入れられ所だったのにまたフリダシに戻されたよ!」
「だ…だからそんなに急いで結婚しなくたっていいじゃない…」
「急いでなんか無い!オレがそこまで持って行くのにどれだけ苦労したか…
メグにはわかんないだろ!」

ホントだよ…人の苦労も知らないで!

「それは…幼馴染みのあたしの為って思ってくれない?
たくさん惇クンの面倒見てあげたと思うのよね。」
「ガキの頃だろ?半分お節介ってトコもあった様な気もするけどな。」
「……もう…」

そんなふて腐れた顔は子供の時と変わらない…


「さて…どうでもいい話しはここまで!」
「え?」

「一体何を隠してる?メグ!」

「なっ…何も!」
「ウソつくな!人の結婚邪魔しといて何もなんてはず無いだろ!」
「………」
「オレは理由を聞く権利あると思うけど?」
「………」
「オレの事幼馴染みだと思ってるならオレの結婚も祝福してよ。」
「………」
「メグ!」
「!!」

メグの身体がピクリとなった。

「惇クンが…」
「オレが?」
「あの…」
「?」

「あたしの好きな人って事になってるから…」

「は?」

何だよそれ?意味不明?


「オレの事好きでもないのに?」
「うん…とにかく結婚さえしてくれなければいいの!独身ならいいのよ!」
「どうして?」
「……う…」
「そこが一番肝心な所だろ?」
「あ…言わなきゃ…ダメ?」
「駄目!」
「………」

すごい困った顔して…でも何気に顔が赤い様な気もするが?

「あの…ずっと前から…あたしの事好きって言ってくれる人が…いて…」
「うん…」
「でも…私…その人とはその…付き合う気…無くて…」
「じゃあハッキリ断ればいいだろ?」
「こ…断ったんだけど…納得してもらえなくて…」
「は?何ストーカー?警察行った方が良いんじゃないの?」
「そ…そんな大袈裟な事じゃ無いから…」
「だって困ってるんだろ?」
「困ってると言うか……だから…あたしには好きな人がいるって言ってあって…」
「え?」

嫌な予感が頭をよぎる…

「まさか……その好きな相手が…オレじゃないだろうな?」

聞くのも怖いが…

コ ク ン …

げーーー頷いた!!