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* 今回R15のお話です。隠してませんのでご注意を…



「あ…」

俯せの由貴の背中を触れるだけのキスで何度も確かめる…
お酒のせいかいつもよりちょっと由貴の身体が熱い気がする…

「…ん…キスマーク…付けないでね……」
「ああ……」
「ンア…」

由貴の俯せの身体を両腕で跨いで項に顔をうずめる…

オレは由貴の項が結構好きだ…

唇をつけた瞬間由貴の身体がピクリとなって震えるのが好き…
我慢してる様にちょっとだけ身体を反らすのも好きだ…

「由貴…」

背中から由貴の身体の下に腕を潜り込ませて抱きしめる…

途中で由貴の胸の膨らみに触れた…結構なボリュームの胸だ…

でも着痩せする由貴は普段そんな風には思えないからこれはオレだけが知ってる事…

まあドレス姿の由貴を見た奴にはバレちゃったか…


「あ…ん…」

潜り込ませた腕で由貴の顔を強引にオレの方に向かせて唇を奪う。

「由貴……」
「ふぁ……あ…」

キスをしながら由貴を仰向きにして今度は耳元から順にキスをして下りて来る…

途中由貴の敏感な所は執拗にキスと舌で攻める…

本当はキスマークを付けたいが明日そのせいで水着を着てくれなく
なるのは困るから我慢した。

ああ…ここなら平気か…

「ひゃ……」

手の平で由貴の胸を持ち上げて胸の下側の見えない所にキスマークを付けた。

「あ…ダメって…言ったのに…」

直ぐに由貴からクレームが入る。

「いくらなんでもここは見えないだろ?水着着たら隠れる。」
「もう……ァ…」

反対の胸にも同じ様にキスマークを付けた。


「ハァ…ハァ……ンン…」


たっぷりと1時間近く掛けて由貴の身体を解した…

もうとっくに由貴はオレを受け入れる体勢は万端だったけどギリギリの所で留まる…

だから由貴がちょっと戸惑ってる…いつもそんな事はしないから……

そんな時由貴の腕が伸びてオレの背中と腰に廻された…


「由貴?」
「…はぁ…はぁ……惇哉さん……」
「ん?」
「………」
「由貴?」

由貴の言いたい事はわかってた…でもオレはワザと由貴を焦らす。

「チュッ…どうした?由貴…」
「………」
「由貴?」

そう言ってる間もオレの手は由貴へ身体の上を動き廻ってる……

唇も由貴の身体を確かめ続けてるし……


「ん…もう……」

「ん?」

「……意地悪……しないで……」

「!!!」


うそ……!?聞いた?今の聞いたか?オレ!!

由貴が超色っぽい顔と超色っぽい声で…ああ…今のデジカメで撮っとけば良かったぁっっ!!

下手な女優よりも数段も良い顔と声だった!!


「意地悪って?」


オレは分かっててそんな風に聞く。

ヤバイ…ヤバイよ……あまりの興奮で心臓がドキドキと波打つ!

だらしなく緩む顔も必死になって平静を装った。


「…………だから……」

「だから?」

「………もう……来て……」

「 !!! 」


初めて由貴におねだりされたっっ!!

すごい…すごいよ!!タヒチ!!やっぱりこの異国のムードは伊達じゃない!

ホント来て良かった!!


「………いいよ…由貴……チュッ…」


唇に触れるだけのキスをした……

でもやっぱり押さえ切れなくて深い深い濃厚なキスで由貴を更にその気にさせる…


「ん……ンン…ハァ……」

由貴もいつもよりも積極的でそんなオレに応える様にお互いが相手の舌を執拗に追いかける…

「……んっ!!んあっっ!!!」

オレが負けた事になるのか?
もう限界で何の躊躇もせずにいきなり由貴の身体を押し上げた。

由貴がオレに廻した腕に力を込めて大きく仰け反る。

「……あっ……う……」

「由貴……」

その後はもう身体が勝手に動いて由貴をいつも以上に攻め上げた。

オレの下で乱れる由貴を見て余計止められなくなる……

「由貴……」
「アッ!アッ!……やっ…!」


いつも以上に大胆な由貴……

オレの為なのか…それとも正直に感じてくれてるからなのか…

それともただ酔ってるだけか?まあいいや今はそんなこと……


「ハァ…ハァ…惇…哉さん……」

「 ? 」

「……好き……」

「 !! 」

由貴……
由貴がその言葉を言ってくれるなんて珍しい…でもオレは凄く嬉しい……


「オレも好きだよ…由貴…」

だからオレも同じ言葉を返す。

「愛してる……」

「……うん……私も……愛してるわ……惇哉さん……」


異国の夜は由貴を解放してくれるらしい…

本当は由貴に色んな事を聞いてもらおうと思ってたのに…

今夜はどうやら無理みたいだ…

そんな時間も惜しいくらいに今夜はお互いがお互いを求めてる…







「…………ん…」

外の明るさで目が覚めた…ここって……

最初は何が何だかわからなかった…
何も気にせずベッドに上半身だけ起き上がるとスルスルと薄手の上掛けが身体から落ち…

「 !!! 」

裸の胸が思いきり見えてビックリ!!
慌てて上掛けを胸に引っ張り上げた。

「あ……」

そうだ…私達新婚旅行でタヒチに来てたんだっけ…
昨夜はこっちでの初めての夜で……夜……で……

昨夜の事を思い出して顔が一気に赤くなった!
何だか私…変な事口走った様な……やだ…何で憶えてるのかしら?恥ずかしい…
それに裸で寝るなんて珍しい……大体いつ眠ったかも憶えてない……

隣には気持ち良さそうに惇哉さんが眠ってる……
でも…惇哉さんもやっぱり裸……

まあ惇哉さんは時々上半身だけ裸で寝たりするけど…
どう見ても……今日は何も着てないみたい……

惇哉さんを起こさない様にそっとベッドを抜け出してシャワーを浴びた。

『絶対ハネムーンベビーだっ!!』 なんて言ってたけど…

惇哉さんには悪いけど私はもう少し2人でいたいと思う……

あんなに欲しがってる惇哉さんには言えないけど…
そう言ったら惇哉さんはどんな顔するかしら……

シャワーを浴びて寝室に戻っても惇哉さんはまだ寝てた…

昨夜頑張ってたものね……ってそんな事言うのも恥ずかしいけど…
それにずっと仕事仕事で…今回の新婚旅行の為にハイペースで仕事もこなしてたもの…

疲れてるのよね…なのに無理しちゃって……

私はもう寝る事も出来なくて昨日ゆっくり見れなかったから
少し歩いてみようとそっと外に出た。



360度真っ青な海…遠くには山も見える…
でもいつもと違ってビルなんて何処にも見えない……

そよそよと風も吹いて…気持ちが良い…

「はあ〜空気も美味しい……」

行き先を初めて聞いた時はどうなんだろうと思ってたけど…いい所…

ちょっと歩いて昨日夕食を食べたビーチまで来た…流石に早朝で誰もいない…

「何だかここに1人でいるみたい…」

波の音しかしなくて思わずそんな風に思える…
昨夜から私おかしいのかしら?何だか思考回路がちょっとオープンになってるみたい…

だから昨夜もきっとあんな事……

『おはよう』
「え?」

後ろから声を掛けられて振り向くと外人の男の人が立ってた。
浅黒い肌に背は惇哉さんくらい?宿泊してる人かしら?それともホテルのスタッフの人?

「あ…えっと…」

私…あんまり英語解らないんだけど…ってでも英語だった?

『早起きだね。新婚旅行?それとも観光?』
「え?あの…」

やっぱり英語じゃない!や…な…なんて言ってるのか解らない!!

『ああ…指輪嵌めてないから観光かな?』
「………」
『良かったらあっちで飲み物でも…』

何か言われて腰に腕が廻されたからビックリして身体を引いた。
これって誘われるの??え?ええ?こんな朝から?

「あ…ごめんなさい…」

私は日本語でそう言うと急いでその場を離れた…

『あ…』

まさかこんな所で…朝っぱらからナンパされるなんて思わなかった…
やっぱり外国の人は違うのね…随分積極的だわ…
結婚してるってわかってても声掛けてくるなんて……って…

「あ!……そうだ…さっきシャワー浴びるのに外したんだった…嵌めるの忘れてた…」

いつもは外したりしないんだけど今日は何でだか指がムクんで指輪外しちゃったんだ…
昨夜お酒なんて飲んだからかな…戻ったら嵌めなきゃ…

そんな事を思いながらバンガローに戻っても惇哉さんはまだ眠ってた…

「よっぽど疲れてるのね…」

そんな惇哉さんの隣に座って顔を覗き込んだ。

「相変わらず整った顔だこと…まあそれが売りの1つでもあるんだから当たり前か…」

本当に今の私はどうかしてる…

「おはよう…… ちゅっ ♪ 」

ほら…だって普段はしない様な事まで平気で出来ちゃう…

「………ん〜〜〜……出来れば…唇が良かった……」

そう言いながら寝起きの惇哉さんが私の身体に腕を廻して引き寄せる。

「頬っぺたでも珍しいでしょ。」

私は抵抗ぜずにそのまま惇哉さんの仰向けの胸の上に身体を預ける…


「おはよう由貴 ♪ 」

「おはよう。」



そう言いながら今度はちゃんと口にキスをして……2日目の朝が始まった…