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『後1分……』

狼になって丸2日…もうすぐ日付が変わる…
オレはベッドで耀に抱きしめられながら時計とにらめっこだ。
耀は狼のオレに安心しきってぐっすりと眠ってる。
元に戻ったら即オレの相手させてやる。
って交わるわけでは無いんだが……早くこの手で耀に触れたい…
思いきり舌を絡ませたキスがしたい…

この手と舌で感じまくって乱れてる耀がみたい………

『 !!! 』

身体がぼんやりと光り始めた!

『!!マジか!』

身体の感覚がほんの一瞬無くなる…でも直ぐに戻った瞬間…

「…ふう…やっと戻ったな………フム…」

目の前の人の形をした手を握ったり開いたりして戻った事を実感した。
速攻耀で遊ぼうと思ったが…オレの身体に廻された腕を見て思う…

「耀に抱きしめられてるのもなかなかいい気分だな……」


きっと次の新月まで二度と無いだろう事がわかる……この状態も捨て難い……

「…ん」

ド ッ キ ーーー ン !!

後ろから抱き抱えられた状態で頭スリスリされたっっ!!

「しばらくこのままでいよう…遊ぶのは朝でいい…」

オレは後ろからオレの身体に廻された耀の腕に自分の腕を絡ませて眠りについた…




「……ん…」

何だか身体が変…?

「は…ぁ…ンッ…んん…!!」

ビクンと身体が跳ねた!

「…な…何?ンア!!」
この感覚は…
「しい…な…?やぁ…やめ……」

いつの間に元に戻ったんだろう…
思いきりしいながオレの胸を攻めて…舐めあげてる…
また片手はオレの身体の中で動き回ってる…

「…ふ…ンァ…」

口を塞がれてしいなの舌がオレの舌を絡めて攻める…パジャマのズボンは脱がされてた…
上着はボタンが全部外されて脱がされてはいないけどほとんど脱げてるのと同じだった。

「…し…んっ…ちょっ…いつの間に…」
「油断してるからだ…」

「や…やめ…あっあっあっ!!」

乱暴にオレの中でしいなの指が動いてるみたいなのに…
本当は繊細で…何処をどう触れればオレが敏感に感じて…
ワケがわからなくなるのかをしいなは知ってるんだ…
どれだけ前から遊ばれてたの?あっという間に頭が真っ白だ…

「あっ…やあっっ!!!」

しいなの唇と舌がオレの胸からお腹に滑らかにすべる……

「…んっ…っつ…」

…噛まれた……
もう…元に戻った途端コレ…?せっかくあんな可愛い狼だったのに…


「…はぁ…はぁ…う〜〜」

しいながオレの上に覆いかぶさって来た。

「……耀…」
「………?」
「……耀……」

しいながオレの身体を抱きしめながら名前を呼ぶ…

「しい…な?」

どうしたんだろう…?

「お前と……交わりたい…」

「!!」

それは……

「……………」

オレは耀と交わりたい…契約したい……

     でも…そうなった時…耀は今のままでいてくれるんだろうか…




「耀!」
「ん?」
「此処に来い!」

ソファに寝そべってるしいながオレを呼ぶ。

「ヤダ!」

朝から散々遊ばれてせっかく消えかかってた身体中の色々な痕がまた鮮明に付いた。
しかも傷になってる所はヒリヒリ痛いし…

「!!…チッ…」

予想通りの耀の態度だ。
まったく昨夜までのあの態度が嘘みたいだ!

しいながムッとしてるのがわかる。
ああ…昨日までのあの可愛いしいなは……来月まで会えないのか……はぁ……

それにしてもいつの間に持って来たのかオレの部屋にあったクッションをしいなが枕にして使ってる…
しかも愛おしそうにスリスリしながら…なんで?

「しいな…」
「ん?」
「そのクッション…オレの…」

「耀のモノはオレのモノ!オレのモノはオレのモノ!」

「どんな理屈!?………もう…」

「?」

耀が携帯をちょくちょく見てる…何だ?
耀がいない間に携帯を開くと待受画面が狼姿のオレ!?ちょっと待て…まさか…

「なっ…!!!」

保存されてたカメラの映像は何十枚と言うオレの狼姿の写真!!!

「いつの間に……」

撮られた覚えが無いぞ…?ほとんどが眠ってる間のモノだが…寝起きのもある…
そう言えばあんまりにもべったりとしてくるもんだから途中からされるがままだったから
その時にでも撮られたのか?

「冗談じゃない!消してや………」

ボタンに掛けた指が止まる…何枚か耀と一緒に写ってるのがあった…
オレにキスして笑ってたり顔をくっ付けてたり……

本当にマヌケな……嬉しそうな顔で笑ってる……


「………仕方ねーな……」

オレはそのまま何事も無かった様に携帯を閉じて元の場所に置いておいた。