03
それから更に1週間…やっと自分達の部屋に戻った。
自分達の部屋って言っても結局研究所の敷地内だから殆んど変わらない。
「……ついに2人きりで葵の面倒を見るんだね…大丈夫かな?」
オレはそんな心配をしいなに溢す。
「どうにかなんだろ?どうせ子守りは頼まなくても来るだろうし…
逆に親子水入らずなんて夢のまた夢かもな。」
「え?」
「多分亨達が何だかんだと調べに来るだろうし…」
「そっか…」
「あー…」
「ん?葵もウザイか?でもなそれは一生続くんだ…諦めろ…なるべく遠ざけてやりたいけどな…
お前も特別な存在だから…仕方ない…モテる男は辛いな…葵…」
ベッドに寝てる葵にしいながそんな事を言う…
オレは葵を産んでからそんなに検査される事は無くなった。
でも…葵は…
「あ…」
「 ちゅっ… 」
しいなが屈んでオレに触れるだけのキスをした…
「そんな顔するな…オレ達は気にせずオレ達の生活をすればいいんだよ…」
「うん…そうだねしいな…やっと皆で一緒に暮らせるんだもんね…」
「ああ…」
オレはしいなに寄りかかって…しいなはオレをしいなの身体で受け止めてくれた……
でも…そんな気分も一瞬で……
「うわぁーーーーっっ!!耀!!どどどど…どうやって葵風呂に入れんだ??耳に水入るっ!!」
「だからちゃんと耳を手で押さえて…あ!力入れすぎ!!しいな!!」
しいなが自分がお風呂に入れるって聞かないから…
なのに初めてで…慌てまくって…もう大変!
「オレだってまだ慣れてないんだからベビーバスで入れようと思ってたのに…
無謀なんだから…しいなは…」
「普通に…はぁ…抱けば入れられると思ったんだよ!…はぁ…はぁ…なのに首がガクッて!!」
「まだ首がすわってないんだから当たり前だろ!もう葵が溺れるところだよ!」
しいなから受け取った葵をバスタオルで拭きながらしいなに文句たらふくだ!
「……成長がはぁ…はぁ…早いって言うから…もう普通かと思ったんだろ…はぁ…軟弱だな!」
もうしいなは息切れの汗だくだ……そんな姿がとんでもなく笑える…
でもそう言うとうるさそうだから黙ってる。
「何笑ってんだよ!」
「ううん…笑ってなんてないよ……くっ…くっ…」
ダメだ…しいながムキになると余計おかしい…!!
「うあっ!」
葵をオレ達のベッドで拭いてたらしいながオレをいきなり葵の直ぐ横に押し倒した!
「ちょっ…しいな?」
「笑ったお仕置き!」
「え?ちょっと…そんなダメだって…オレ…まだ…!!」
「わかってる!でも触るのと舐めるくらい平気だろ?」
「え…でも…」
オレはドキドキで…だって…ちょっと怖いし心配だし…それに…
「あ…葵が…見てる…」
「大丈夫だって。大人しいもんだろ?」
「そうだけど…」
確かに葵はしいなにあんな風にお風呂に入れられても泣きもしなかった。
「強い男なんだよ。父親に似て!」
凄い自慢顔!!もしかしてしいな…親バカ??
「でも…やっぱり…まだ……」
「優しく舐める。」
「いや…そう言う意味じゃ……って…あっ!やっ…!!」
言ってる間にしいながオレの首筋を舐め出した!
「あっ…胸は…ダメ……触んないで!」
だって…刺激されて張って来ちゃう……
「わかった……」
「…ふぁ……あん……」
あっという間に上半身を脱がされて両腕はしいなに押さえ付けられた…
そんな抵抗出来ないオレをしいなが舐めながら首筋から徐々に下におりてくる…
「 ちゅぅ… 」
「ンア!」
キスマークを付けられた…何個も…何個も…
身体のあちこちでチクリとする感じがする……
「うっ…!」
今度は咬まれて…犬歯で擦られた……
しいなはオレの身体にキスマークと歯形と犬歯の擦り傷を必ず付けるから…
「ちゅっ…」
「ん…」
今度はオレの顔にキスの嵐だ!
顔の至る所にしいなが啄ばむ様なキスをする…
最後に深い深いキスを…ずっとずっと繰り返してた……
「 はぁ…はぁ…しいな…… 」
「早く耀の事抱きてぇ………」
「まだ…ずっと先だよ…ごめん…」
「……仕方ない…でも…耀もミルク臭せぇな……」
「当たり前じゃん。オレの身体からミルクが出てるんだから。」
「それも不思議だよな…この耀の身体からミルクが出るなんてな…信じらんねぇ…」
「 あー 」
「葵も不思議だよな?」
「しいな…くすっ…」
しいなが葵と対等に話し合ってるから思わず笑った。
葵が生まれて毎日が順調に過ぎていく…
まだ人間の赤ん坊より成長が早いと言うだけで他には異常は認められてないから
とりあずはホッとしてる…
それに…思いの外…しいなが…
葵との生活を楽しんで…嬉しく思ってくれてるのがわかるから…
オレは今…すごく幸せだ…